CB400F・個人的探求の記録

憧れだったCB400Fに乗って17年が過ぎた…が、いつまでたってもエキスパートからはほど遠い、筆者のつれづれを綴る。とにかくノーマルのヨンフォアが好き。外観に影響を及ぼさないアップデートが好き。

CB400F・強化オイルポンプ「極み」導入記(その4:実走の結果)

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さてさて。
カスタムパラノイア・Pekeさんの自信作である強化オイルポンプ「極み」の搭載が終わり、喜び勇んでテスト走行(という名の短いツーリング)に出てみた。

まず、装着して初めての暖気。これまでよりも温度上昇が遅い気がする。そして「音が変わった?」と思った。

オイルの種類と粘度(HONDA G2 10w-30→MOTUL 5100 15w-50)を変更したので、そのせいかもしれないが……モーター感が増したような、精密機械感が増したような印象。←(わかりにくい?)
極端に書くと、「カチャカチャ、コトコト」→「ウィーン キューン」みたいな感じ。いや、もちろんそんなにガラっとは変わってないので(笑)、あくまで印象ですが。

で、実走しての温度変化を書いてみると……

CB400F/408cc/ノーマルキャブ/ノーマルマフラー/
オイルクーラーなし/オイルポンプ「極み」+againミッション用強化オイルポンプ装着
エンジオイル:モチュール5100 4T 15w-50 気温:20〜25℃前後

一般道・平地で60km/h前後= 80℃半ば〜100℃付近
一般道・平地で混雑、30〜40km/h= 110℃前後
一般道・登り、40〜60km/h= 100〜110℃前後
高速・平地で100〜110km/h走行= 100℃前後
高速・登りで100〜110km/h走行= 110℃+α

って感じだった。「極み」に交換する前(前々回・温度データあり)と比べると、全体的に15℃前後は下がっている。

ちなみに、以前も書いたように、自分のフォアに付けていたオイルポンプは、元々CP製の強化ポンプ初代版で、これでもノーマルより吐出量30%増だった。もしノーマルのオイルポンプからいきなり「極み」に交換したら、間違いなく今回以上の改善が見られるだろう。
※念のため:Pekeさんの回し者ではありません!(笑)

ていうかこれは!とてもいいんじゃないですか?!
何度か走ってみたが、油温は概ね上記の値で安定している。
しかし、ポンプの能率でこんなにも油温が変化するだなんて……正直驚きました。
以下、交換後の運転で感じた事を箇条書きにしてみた。

・まず思ったのは、オイルの鮮度に気をつけて油温にも気をつけたら、夏でもオイルクーラー無しで何とかるかも?!(=概ね120℃以下をキープできそう)ってことだった。

・「極み」導入以降は、以前より油温の変化が激しくなっていることに気付く。上り坂が続くとぐっと上がる、平地でも前に軽トラなんかが現れてちょっとノロノロするとすぐに20℃近くも上がる、高速を降りてすぐや信号待ちでグイっと上がる、下りや平地を流すとみるみる温度が下がる…。エンジンへの負荷に対してクイックで、オイルポンプの効果は大きいのでは。

・ちなみに、温度変化はエンジンへの負荷の変化からワンテンポ遅れてやってくる。シオハウスさんがどこかに書かれていたけど、ポイントカバー下で油温を測ると、エンジン自体の熱の影響をある程度受けることになるので、そのせいだと思われる。(=実際の油温はテンプメーターの数値よりも若干低いのかもしれない。これを回避するにはオイルドレンボルトにセンサーを入れるという手があるが、外見的理由から却下した。)

・自分が住む長野県の道は想像していたよりずっと、ヨンフォアには厳しい環境だったのではないか。市街地に住んでいても「ちょっと走ろう」と出ると、どこに行くにもすぐに山道が続く。下道でのノロノロ農家軽トラ出現率もやたらと高く、エンジンへの負荷を高め、空冷を阻害する条件が揃っている。
以前埼玉県の道で、1時間ほど走っているのにずーっと平地なのに驚愕したことがある。長野では有り得ない! そういう土地なら、このフォアの現状も少し違ったかもしれない。

想像するに、テンプメーター導入以前は、今よりもずっと油温上昇に無自覚だったはず。恐ろしいことに、油温130℃を越える条件でも、気付かず何度も走っていた…だろうなあ間違いなく記憶を辿ると、季節の変わり目などでオイルの粘度や鮮度に緩かった場合もあったと思われ、ブローバイが多く、#3の圧縮が低いのも、油温に無自覚だった結果、湯膜切れを起こして何らかの損傷を与えたからに違いない。

喜んだり反省したりしつつ、走るたびにブローバイホースをチェックしたのだが、出てくるガスは画期的に減少してはいないようだ。90℃を越えたあたりから、バイクの周りにモチュールの香水の匂いが漂い始める。油温の下降とオイルの粘度変更によってある程度は減少しており、後輪のサイドがオイルでうっすら湿るなんてことはなくなったけど、量としてはまだまだ多いと思われる。
試しに大気開放をやめてエアクリーナーボックスに戻してみたところ、途端に低回転の調子が悪くなった。そこから考えてもやはり量が多いのだ。

着実に状態はよくなっているものの……
この状況、どうしたものか。

(つづく)