CB400F・個人的探求の記録

憧れだったCB400Fに乗って17年が過ぎた…が、いつまでたってもエキスパートからはほど遠い、筆者のつれづれを綴る。とにかくノーマルのヨンフォアが好き。外観に影響を及ぼさないアップデートが好き。

CB400F・3年ぶりのユーザー車検(2)

前回、初めて仮ナンバーを取得して、車検準備をバッチリ(?)終えて自走で出発しようとした瞬間、クラッチケーブルが切れた!!……という間抜けな話を書いた。その続き、いってみたいと思います。



綺麗に切れてるよね……。クラッチケーブルのストックは無し。さあ、どうする??

仮ナンバーは翌日まで取ってあるから、今日中に解決できたら明日には車検に行ける。ではケーブルはどうやって入手するのか。

取り敢えず、いつも部品調達でお世話になっている近所のバイク屋さんに駆け込んで、純正部品を取り寄せられないか聞いてみた。このバイク屋経由でホンダの純正品を取ると、運が良ければ翌日に入荷することがある。

パーツNo.は「22870-377-000」。注文機に打ち込んでもらうと、表示は「ゴソウダンパーツ」!! そうだ、ヨンフォアのケーブル類って生産終了してて、いま出回ってるのはリプロのみなんだった! 純正と同じ工場で作ったのがあったはず。何にせよリプロの取り寄せは一日ではまず無理。

やはり詰んでる……のか?? ケーブルさえ何とかなれば他には問題がない(はず)なのに! 必死でいろいろ考えたところ……ベスパの各種ケーブルをストックしてあったことを思い出した(このブログには全然取り上げてないけど、普段の足は30年近く乗っているベスパ50s)。たしかインナーワイヤーとケーブルアウターが別部品だったよな。あれのインナーが使えれば、あるいは……

部品が入ったダンボールをひっくり返して、こういうヤツ↓を掘り出した。(このあたりは余裕がなさすぎて写真を撮れなかった。拾いモノ画像を貼らせていただきます)



切れた純正ケーブルと比べると、タイコのサイズが全く同じ。ワイヤー長はベスパの方が長い。これはいけるかも! しかし、タイコが片一方にしかついていない。どうする…… そういえば、これもベスパ用にビス留めのタイコが買ってあったはず。こういうやつだ↓

これは何とかなってしまうかも?!
ヨンフォアから切れたインナーケーブルを引き抜いて、ベスパ用の新品インナーケーブルと合わせて長さを測る。適切なところでカットして、レバー側からアウターにいれていく。エンジン側に出てきた先端にタイコをビス留め。あとはケーブル交換の手順どおりに両端のタイコを引っ掛けて長さを合わせると……使える! 外見的にも自作ケーブルとはわからないし、解決できた……。

こうやって文章で書くとシンプルだけど、実際はワイヤーを切るのに苦労したり(ワイヤーカッターを持っていなかった)、ワイヤーの切先がほどけてしまってタイコの穴になかなか入らなくて困ったり、自作ケーブルを取り付けてクラッチレバーを握ったら途端にネジ止めタイコが外れたり(きつーくビス留めしてやり直すことで解決)……と、一筋縄にはいかなかったが、1時間ほどかけて調整しつつ何度もやってみて、やっと走行可能な状態にもっていくことができた。素人なりに頑張った甲斐がありました。

まだまだ午後二回目のラウンドには間に合う。
喜び勇んで普通に走り出したものの、ビス留めのタイコからワイヤーが抜けるのが怖い。なるべくクラッチレバーを握らないでいいような運転を心がけ、まずは車検場の前にあるバイク屋に行って光軸調整してもらった。

バイク屋の兄さんから「ヘッドライトの左右調整機構がないから、測定器に前輪が固定されたらなるべくハンドルを右側に切るように力を入れて」との指示。光量は予定どおり、パッシングしつつエンジンを吹かしたら大丈夫だった。

14時すぎに車検場に到着。書類提出、印紙購入などをさっさと済ませ、ラインに並ぶ。




おおー、ここまで来れた! 相変わらず二輪専用レーンはあんまり混雑していない。15分ほど待って、順番がまわってきた。灯火類のチェック、スピードメーターと前後ブレーキのチェック(一発合格!)を経て、いよいよヘッドライトの検査だ。

パッシングON、エンジンの回転数は4〜5000回転あたり、シートに体重を乗せずにハンドルは右側に切れるようにグイっと力を入れて……結果は……



「×」の表示が出て不合格!! 検査場の後端にある小屋で不適合の詳細が書かれた書類をもらう。



灯火が左向き。光量不足。15000cd必要なのに13800cdしか出ていない。
うーむ、しっかり調整してもらったはずなのに……。気を取り直してもう一回並び直す。再検査は合計3回までOKだよね。

2回目はさっき合格したテストをすっ飛ばして、ライトのチェックのみ。さっきよりもグイグイと右側に力を入れて、明るくなるように回転を上げて、結果は……



また不合格! 光量が僅かに足りないのだ。光軸の方向はOKになったみたい。エンジンはけっこう吹かしたんだけど……これ以上何とかなるのか?? 

あと一回不合格を食らったら次の検査のために手数料が発生する! それでまた3回検査可能になり、それでもダメだったら「限定自動車検査証」の発行を受けて15日以内に不具合を直して再検査を受ける、みたいな事態になるはず。面倒すぎるし、そんなにヒマじゃないよ! 何としても今回通してしまいたい。



もう一度並び直して3回目の検査。心配してか(?)年配の検査員が横に付いてくれた。「古いバイクだね〜。あ〜〜光量不足か。まあこれくらいなら何とかるか」とか仰る。

是非とも何とかして下さい!(←心の声)
「エンジンは吹かした?」「はい、けっこう吹かしました」「あとはタイヤをなるべく前で固定するくらいしか思いつかなくて」と言うと、検査員は黙って固定ラインとヘッドライトの位置を慎重に見てくれて「これがギリギリ、ここでスイッチを踏んで」と指示をくれた。
(光軸検査機は床にあるスイッチを踏むと、前輪が固定されて自動でチェックが始まる仕組みなのです)

これが最後のチャンスと思い、ハンドルをグイグイ右側に引っぱって(前輪が固定されているためハンドルは切れないが、力を入れるとタイヤのゴムの分くらいは微妙に向きを変えることができる)、エンジンの回転数は6000回転以上をキープ。

果たして判定は……「○」!! なんとかクリアできた! 
色々あったけど、うちに来てから8回目の車検が終了。今回はけっこう手こずったな。ここまでライトの検査で落ちまくったのは初めてだ。
 


前回は一発で合格できたのに、こんなに失敗したのは何が原因なんだろう。発電が弱っているのか? しかしヨシムラの油温計によると、電圧は正常。バッテリーは去年交換したばかりで、車検前にバッチリ充電済み。もちろんメインハーネスは交換済みだし、ハロゲンランプが弱っているとか、どこかのコネクタで損失があるとかなんだろうか……。

思い返すとメモにあった「ライトオフのままでパッシングスイッチON」は守っていなかった気がする。ライトスイッチはONにしてパッシングスイッチを入れていた。パッシングで計測しているのに、ライトスイッチのONとOFFでそんなに電圧が変わるんだろうか。

うーむ。よくわからないけど次回もこんなことになっては困るから、ヘッドライトリレーを組むとか、何らかの対策をしておいた方が良いかもしれない。



ともかく無事に車検が終了してよかった。このヨンフォアでは初めて、ICチップが入って小さくなった車検証をゲット。前回の車検から500kmしか走らなかったんだな。忙しかったからな〜……次はもう少し走れると思う。

車検は通ったが、クラッチケーブルは早急に交換しなければ。あと任意保険に早急に入って、そして今年こそ!腰上のOHをやらねばならない。
去年と違ってやる気は満々(だと思う)。頑張りますか……。