久しぶりにupするのがこの記事なのはどうなの?って気もするし、「さよなら」な話が続くのはどうなんだろう?とも思うのだが、自分にとっては大きな「事件」だったので、書かずにはいられないのである。ヨンフォアとも直接関係ないんだけど、それも気にしない。でもせっかくだからフォアと関連付けた写真から始めよう。

写真は以前の記事にもupした、大好きなラーメン屋・上越の「ニューハルピン」の前で、娘とともに記念撮影したもの。
ニューハルピンといえば、このブログでもこれまで何度か書いてきた、お気に入りのショートツーリングの定番コースの目的地である。長野市から黒姫〜妙高を越えて上越まで1時間くらい走り、老舗・ニューハルピンで美味いラーメンを頂いてから約5分の距離にある砂浜でコーヒーを淹れ、ほっこりしてから走って帰って来る。
そのニューハルピンが、61年(!)の歴史に終止符を打ち、1月20日に閉店するというニュースが出たのは、1月の初旬のことだった。
店主のカサハラさんはCB1100Rに乗るライダーであり、同店は東本昌平の「RIDE」等で幾度となく取り上げられてきた、ある種のバイカーにとっては聖地のような店。自分が最初に行ったのはいつなんだろう。ネットか雑誌でその存在を知り、案外近所(?)だし好奇心から行ってみて、ハマった。
61年前から基本的に変わっていない枯れに枯れた内外観と、何と言ってもクラシカルでありながらもしっかりコクがあり美味い醤油豚骨(といってもいわゆる「家系」とは全然違う)なラーメンに惚れて、定期的に上越に通うことになった。

浜コーヒーも含めてショートツーリングとしてのまとまりの良さもあったけど、美味いラーメンに惹かれたのは大きい。バイク乗りの間で知られた聖地であるとか、いろんなバイクが置いてあったりして面白いとかもあるけど、二の次三の次。自分にとってラーメンがめっちゃ美味かったからニューハルピンにハマったのだ。美味さは正義、である。
その後、上越地方の大雪で建物がピンチになったり、コロナ中に色々あったのか(理由は知らないが…)目の前のパーキングが使えなくなり、車移動が基本である地元客が減少してしまったり、昨年正月の能登半島地震でも店舗に大きなダメージがあって、数ヶ月の休業となったり。災難続きの数年を経て、いよいよ建物の老朽化が限界になったとのことで、閉店を決意されたようだ。
61年前というと、つまり1963年(昭和38年)であり、カブはまだC100だったし、C72とかCB72が現役で、ヤマハはYDS-2あたりが最新モデルだった時代。そりゃ建物にガタがきても仕方がないだろう。ノンレスのCB72に61年乗り続けたようなもの…とは少し違うか。とにかくそんな長いあいだ愛された店が閉店するとなると、当然人が押し寄せて大混乱になるはず。
閉店前にできるだけ行きたい。あの店内であのラーメンを食べておきたい。
ってことで、まずは閉店の1週前、1月12日(日)に行ってみた。最高気温は3℃程度であり、バイクで行くのは断念。家族と共に車で向かう。

写真は途中で寄った妙高SA。スタッドレスを履いた車を選択した理由が解って貰える思う。
11時開店、12時前にお店に着くと60人程度の列が出来ている。閉店1週前の日曜だし、まあ混んでるよね。並んで並んで……ラーメンを食べたのは14時半だったが、取り敢えず満足! この時は余裕がなく、写真は全然撮れなかった。
そして1週後の1月18日(土)、閉店の3日前に諦めきれずにもう一度行ってみたところ……11時開店の30分以上前に到着したもかかわらず、お店の前には50人程度の行列が!

写真だと解りにくいけど、玄関から右方向に伸びた行列が右側の画面外側で折り返し、左に向かって伸びている状態。慌てて並んだあとからどんどん客がやって来て、

11時半すぎには道の向かい側にまで伸びて、おそらく100人近くの行列になっていた。先週の感覚からすると、最後の方の人が食べれるのって、4時間後とかでは?!
しかしめちゃくちゃ人気があるな! きっと沢山の人お想い出の店なんだろう。家族連れや妙齢のカップル、オッサン、高校生らしき集団、70代と思しき女性の一人客などなど、並んでいる人々は多彩な顔ぶれだった。
去年の秋に行った時はめっちゃ空いてて心配になったくらいなのに! 押し寄せておられる上越市民のみなさんが普段からガンガン行っておいてくれたら少し違う展開もあったかもしれないのに……などと思ったりしたが、まあ何ごともそういうモノだよね。
待って待って約2時間……13時すぎに店内に入る。

内観はこんな感じ。注文したラーメン以外は撮影禁止で、今まではしっかりそれを守ってきたんだけど、最後の記念にスマホでささっと撮らせてもらいました。(歪んでいるのはご愛敬)

待つことしばし。いよいよ最後のラーメンが登場。醤油と豚骨の香りが揮発する……堪らない。そしてこちらがタンメン

これもめっちゃ良いんだよな……。お店の看板には「餃子」「湯麺」とあり、かつてはタンメンが看板メニューだったのだろうか。
それと、たまねぎラーメン

……が着丼。玉ねぎラーメンは、ちょっと他にない味。もちろん刻みたまねぎが載っているだけではなく、スープに玉ねぎが使われている。甘みとコクがあって、これも最高なんだよな。
ほかにもう一品、ラーメンのバリエーションである「チョースケ」を注文、家族4人であっという間に平らげた。 家族で来ると色んな味が楽しめて良いのである。

これでこのお店ともお別れか。悲しすぎる。
……と思ったんだけど、最終日の1月20日(月)もたまたま仕事が入っていなかったので、一人でアンコール的に行ってみた。どんだけニューハルピンのラーメンが好きなんだよ!と自分で突っ込んだりしたが、まあめっちゃ好きだし、ラッキーなことにたまたま仕事に余裕があるんだから、何度行ったっていいよな。正直に書くと最後の日に行っておきたい、といったセンチメンタルな気持ちもあった。

最終日は前日から導入されたという整理券制になってた。最後の最後に行列管理が効率化したようだ。12時頃にもらって、1時間40分待ちである。
少し時間があるので、いつもの浜に向かい、持ってきたパソコンで車内事務仕事などやってみる。海は荒れ模様で雨もポツポツ、コーヒーセットを積んではきたが、野点は無理だった。

あっという間に90分。どうせならもう少し遅く行って、最後の客を目指せばよかったか?
ラストはシンプルにラーメンと餃子にする。

食べながらスマホで地元新聞社の関連記事を見ていると、「新天地での営業再開」を考えていることが書かれていた。え?! そうか終わらないのか。本当によかった!
新天地ってどこだろう。変わらず上越だったらいいな。このクラシカルでノンレストアな店舗がなくなってしまうのは残念だが。しかし、カサハラさんが作るラーメンが今後も食べられるのは本当に嬉しい。フォアで訪問するのが楽しみだ。
歴史ある店舗での最後の一杯を堪能しつつ、これまでのこととこれからのことにぼーっと想いを馳せたのでありました。

さよなら、おつかれさま、ありがとうございました。